「 天下一のへりくつ者 」 佐々木功 (個人的解説いれています)

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八月に書店にて購入し紙カバーをかけたまま一読したところになります。神経質な方はご遠慮ください。


北条氏の小田原城籠城の話になります。北条氏の陪臣である板部岡江雪が主人公。この男、すでにかなりの年配になっている。しかし、北条四代目の氏政とは若い頃の学友でもある。秀吉の軍勢に囲まれ、小田原の町ごとの籠城とはいえ、だれも助けにくる訳でもなく、このまま囲まれていては滅びるのみ。そんななか、若き当主である五代目北条氏直に、秘策があるともちかける。付き従う風魔小太郎も、いったいそんな方法があるのかと疑う。
それは、秀吉の軍師だった黒田官兵衛、徳川家康、織田信雄を巻き込んだ乾坤一擲の巻き返しであった。
黒田官兵衛、小田原攻城のときにはすでに切れ者過ぎて危険であると、秀吉からは遠ざけられていた。それが、小田原城を下すために呼び出され、策略の全てをまかされる。
このとき、文官であるはずの石田三成たちは武州忍城を時間のかかる水攻めにせよとの命令を受け出陣していた。そう、三成がいてはなにかとやかましく官兵衛が動きにくいから遠ざけたという理由である。
官兵衛は、織田信雄、徳川家康に直接会う訳にもいかず、部下の滝川三郎兵衛、本多正信と談合する。主人公板部岡江雪もこのとき、もちまえの口先三寸ではないが、屁理屈をなにやらおもしろおかしく信じ混ませる人柄により活躍。
秀吉が命じて動き始めた黒田官兵衛をそのように動かした元はといえば、板部岡江雪なのであった。
それは小田原城開城のための動きに見せ掛けながら、実際には秀吉暗殺を狙った動きなのであった。黒田官兵衛、追いやられて、じつのところ、秀吉を取り除くことを自信も考えていたところに板部岡江雪からの打診があり、これはやらねばとなる。緻密な計画を立てるものの、ひとつでもずれればなりたたなくなる。
北条氏直を抜け出させて当主が降伏するように手だてを講じる。秀吉のまわりには、織田信雄、徳川家康の大軍勢のほかは、小大名の軍勢ばかりで、肝心の三成などの親衛隊は忍城に離れている。
じつは、秀吉の方が一枚上手であったのである。
人を食ったような弁舌の板部岡江雪、しかし、温情と真心にあふれる男であった。
結末は本書をお読みください。


「天下一のへりくつ者」
佐々木功
定価: ¥ 800 ¥880税込

#佐々木功 #本 #日本文学/小説・物語
(質問合計:0件)
目前沒有任何問答。
cyndi0082
2017-06-10 10:01
テレビ付きですか?
chan_ta55
2017-06-12 18:41
ご質問ありがとうございます。地上デジタル・BSデジタル・110度CSデジタル放送対応(4チューナ搭載)です。ご検討の上、よろしくお願いいたします。
savugaz1985917
2017-06-11 12:24
テレビ付きですか?
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