シューマン 2枚組

disc 1

①交響曲第１番変ロ長調 op.38『春』

②交響曲第２番ハ長調 op.61

disc 2

③交響曲第３番変ホ長調 op.97『ライン』

④交響曲第４番ニ短調 op.120



指揮：ヘルベルト・フォン・カラヤン

ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団

録音：1971年



わずか2ヶ月の間に一気に録音されたシューマンの交響曲全集。磨き抜かれた表現力と緻密なアンサンブルで作曲家の意図を見事に再現、作品の精神とカラヤンの美学とが理想的な形で結びついた演奏を聴かせています。



カラヤンは、ベートーヴェン、ブラームス、チャイコフスキーなどの交響曲は数え切れないくらい再録音していますが、シューマンの交響曲全集はこの盤の1回だけです。交響曲第4番だけは1950年代と最晩年の1980年代に録音していますが、あとの3曲はこの全集だけです。コンサートのプログラムに上がることもほとんど無かったので、カラヤンはシューマンが好きではなかった、または苦手に思っていたのは間違いないと思いますが、この全集の素晴らしさを体感すれば「どうして？」と思わざるを得ません。ベルリン・フィルの厚みがある響き、緩徐楽章の透明感と寂寥感、管楽器のふくよかな表情、打楽器の迫力、その美点を上げればきりがありません。1度だけでも良い録音で全集を残してくれたことに感謝！



カラヤン＆ベルリン・フィルの黄金コンビが最も輝いていた時期。カラヤンが芸術監督に就任して以降に入団した名うてのスタープレイヤーがその実力を如何なく発揮し始めた頃でもあり、鉄壁のアンサンブル、ブリリアントなブラスセクションの朗々たる響き、桁外れのテクニックによって極上の美音を振り撒く木管楽器群、そして本演奏の前年に入団したフォーグラーによる雷鳴のように轟きわたるティンパニの強靭な迫力。これらが一体となった当時のベルリン・フィルは驚異的な合奏能力を有していました。カラヤンはこれに流麗なレガートを施して、オーケストラ演奏の極致とも言うべき極上の名演奏に仕上げました。どこをとってもいわゆる美しさの極みとも言うべきカラヤン・サウンドに満たされています。



国内初期盤【廃盤】帯無し

盤面disc2に微すれありますが再生問題無し



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