坂元 茂樹
日本の海洋政策と海洋法【増補第2版】 (学術選書)

◆海洋進出を強める中国の動きにどう権益を守るか? ― 日本の果たすべき役割と21世紀海洋秩序の構築と課題、日本の海洋政策を考究する◆

日本の捕鯨に注目が集まった「国際捕鯨取締条約からの脱退」をテーマにした論文を増補した第2版。深刻な脅威にさらされている東シナ海・南シナ海。海洋進出を強める中国の動きにどう権益を守るか?国際協調の下で積極的・先導的役割を果たすべく、海洋立国日本に、いま求められるものは何か。21世紀海洋秩序の構築と喫緊の課題を考究する。

【目 次】
◇第I部 領 海◇
第1章 日本の領海と海上保安
第2章 不審船への対応――無害でない通航を防止するための必要な措置
第3章 日本と国際海峡

◇第II部 排他的経済水域◇
第4章 排他的経済水域での沿岸国の同意なき海洋の科学的調査と資源探査――政府公船の場合の対応措置
第5章 排他的経済水域における情報収集活動と軍事演習

◇第III部 公 海◇
第6章 公海漁業の規制と日本の対応――IUU漁業をめぐって
第7章 地域漁業管理機関の機能拡大が映す国際法の発展――漁業規制から海洋の管理へ
第8章 普遍的管轄権の陥穽――ソマリア沖海賊の処罰をめぐって
第9章 南極捕鯨事件判決と日本の対応
第10章 日本の国際捕鯨取締条約の脱退に伴う法的課題

◇第IV部 東シナ海◇
第11章 海洋境界画定と領土紛争
第12章 海洋をめぐる中国国内法の分析
第13章 中国公船に対する対応――外国公船に対する警告等の措置

◇第V部 南シナ海◇
第14章 九段線の法的地位――歴史的水域と歴史的権利の観点から
第15章 島の法的地位――南シナ海仲裁判決の第121条3項の解釈をめぐって