北投石とは、台湾の北投温泉で最初に発見された鉱物で、日本では秋田県の玉川温泉が唯一の産地として知られています。
北投石は鉛を含む重晶石（硫酸バリウム）の一種でラジウムも含むため放射性を有しています。
学術的には独立種とはいえず「含鉛重晶石」と呼ばれ重晶石の亜種として扱われています。世界でも台湾台北市北投区の北投温泉と日本秋田県の玉川温泉からしか産出しない貴重な石です。
この典型的な玉川温泉産の北投石は、北投温泉産と同じようなかっ色の多数の微斜方晶からなりますが、白色とかっ色の薄い層が規則的に重なる構造が見られます。
また、玉川温泉産の方が多種類の希元素を含むことであります。特に放射能がラジウム系列の元素だけでなく、トリウム系列の元素にもよることであります。
よく北投石のブレスレットを見かけますが、放射線物質を混ぜ込んだ粘土を焼成させたセラミックであり、本来の北投石とは違う物です。放射線物質はおそらくモナザイトの砂の可能性が高いです。モナザイト中のトリウムにより放射線が発生していると思います。しかし、ホルミシス効果としては同様の物かも知れません。
私の部屋のバックグランド線量は、放射性鉱物が多いので高めの数値になっていますので、北投石の線量は差し引いた線量になります。
この標本は今はない老舗の鉱物標本商から流れ出た物で、ラベルが付きます。

29.0×23.1×6.4mm 6.42g

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