稲生典太郎 編 、原書房 、平6

定価118,800円

A5判/各巻平均650頁



小口、天などがやや古びていますが、本の通読には一切問題ございません。除籍本の跡が残っています。



「法権」と「税権」とを喪失している不平等条約の改正交渉に明治政府は努力を重ねたが、この間、民間でも各界有志が言論活動を活発に展開し、政府を突き上げた。民族の危機感を根底とするこれら明治の進歩思想の流れを表わす貴重な資料。



第１巻　1.明治9年、英国留学中の馬場辰猪が現行条約の不当性を欧米の政治家に訴えるためロンドンで出版した“The Treaty between Japan and England”の全文　2.五代友厚（大阪商法会議所会頭）の貿易関税撤廃論「条約改正ニ関スル建言書」3～6略



第２巻　7.治外法権の撤廃をまず最初に行なうべきを論じた小野梓著『東洋遺稿』　8.大隈案に絶対反対の世論に抗する議論のみを集めた報知新聞連載記事・久世久編『条約改正問答』9～12略



第３巻　13.賛成論・反対論のそれぞれ論拠が明確でない点をあげ自説を展開・島田三郎『条約改論』　14. 大隈案が世上に漏洩した直後に出た流行歌　15～17略



第４巻　18.イタリア人国際法学者で司法省法律顧問パテルノストロ述『日本ニ於ケル条約改正ト条約廃棄』19～22略



第５巻　23.帝国議会における政府と議会との論戦に言及しつつ対外開放を主張・梅田又次郎『国民之大責任条約改正論』24.略



第６巻　25.愛知県碧海郡教育会『改正条約実施準備教育上取調書』　26.諸井六郎著『条約改正意味』　27.外務省条約改正調査係『条約改正調査報告(1)』28～30略