J.S.バッハ

ヴァイオリンとチェンバロのためのソナタ全集

disc 1

第1番 ロ短調 BWV.1014

第2番 イ長調 BWV.1015

第3番 ホ長調 BWV.1016

disc 2

第4番 ハ短調 BWV.1017

第5番 ヘ短調 BWV.1018

第6番 ト長調 BWV.1019



レオニード・コーガン(ヴァイオリン)

カール・リヒター(チェンバロ)

録音：1972年



巨匠コーガンとバッハの権威リヒターという意外な顔合わせによる録音。バッハの演奏解釈に高い見識をもつ二人は議論や様々な試みを積み重ね、結果はお互いの持ち味を失うことなくしかも相手の良さを取り込むというすばらしい内容に結実します。互いを高く尊重し友好的・親密な雰囲気の中、この歴史的名盤が誕生したと伝えられます。



コーガンとリヒターの超一流の演奏を堪能出来る、素晴らしいディスクです。コーガンの謙遜かつエネルギーの漲るバイオリンに、織り交ぜて語りかけてくるような感動的なリヒターの解釈。耳を澄ませれば澄ませるほど美しく聞こえる遥かな音楽の喜びとバッハの黄金の輝きを聴かせる。極められた解釈による最高級の演奏。何度繰り返し聞いても、毎回新しい感動にめぐり合う新鮮さがある。聞こえてくる全ての音が自由に、無限の可能性を秘めたまま、伝わってくるような、捉えがたい、しかし素晴らしい演奏です。



1972年の録音ですが、楽器の音に透明感があり、年代を感じさせない。ノイズもほとんど無く、理想的な環境であれば目の前で演奏しているように聞こえる録音。バッハが本曲集を作曲したのが1717年〜1723年頃、そして本作でレオニード・コーガンが使用していると思われるグァルネリ・デル・ジェスが作製されたのが1726年または1733年という。チェンバロは分からないが、ヴァイオリンに関していえば、ほぼ同年代の楽器といえる。もしかしたら当時の人たちが同じ音で同じ曲を聴いていたのかも知れないと考えると、感慨深いものがある。



国内盤【廃盤】帯無し、盤面傷無し　21



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