音声学　岩波全書 131

著者　服部 四郎

発行　岩波書店　

初版　1951.3.30　第24刷　1976.6.30



経年の色あせあります。数カ所に赤線あるほかはほぼきれいな状態です。



本文は1ページから207ページ、210から277ページは索引と参考文献。



「音声学は主として発音運動の研究」であり人間が「聞きわけ得る音声的差異に該当する音声器官の運動の差異」を見いだし、「それに該当する音声器官のはたらきの差異によって言語音を分類する」

外国語の聞き取れない音の差異でも「音声学的訓練さえ受ければ」聞き分けられる。

「同一と認められる音声は同一と認められる調音運動によって生ずる」という音声学の根本的仮定、人種間の違い、子供と大人の違い、男と女の違いは音声学で問題となるほどの著しい差異ではない。

音声の例として日本各地の方言も、世界の言語・方言とならんで使われている。例えば 「pa」の弱い音は琉球語今帰仁村(なきじん)村字与那嶺方言の[p'ana:]<花、鼻>、喜界島阿傳方言[p'ana]<鼻>というように非常に詳しい。