自宅保管の品です。中身は大変美品ですが古いもので表紙など経年変化はございます。画像にもありますように、巻末から数十ページ下部に保管時の悪さからヨレ、3ページほど上部に連続して折り目あり、96・97ページに小さなシミがございます。ご理解頂ける方にご検討をお願い致します

父の仕事の関係で、大阪の下町から雪深い富山に1年間移り住んだ幼い日の思い出、新設大学でコートづくりから始めた硬式テニス部での日々、父の事業の失敗と死、広告代理店でのコピーライターの仕事、そして文学へのめざめ……『螢川』で芥川賞を得た著者が、瑞々しい感性で自らの青春を綴るエッセイ集

大阪の下町から雪深い富山に移り住んだ幼い日の思い出、テニスに明け暮れた大学生活、父の事業の失敗と死別、広告代理店におけるコピーライターとしての仕事、そして、文学への目覚め…。『泥の河』で第１３回太宰治賞、『螢川』で第７８回芥川賞を受賞した著者が、自らの青春時代を綴った珠玉のエッセイ集

目次
川
夜空の赤い灯
曽根崎警察署横の露路
私と富山
能登の虹
拝啓アラビア馬・ゴドルフィン様
夕刊とたこ焼き
正月の、三つの音
雪とれんげ畑
青春の始まりの日〔ほか〕

レビューより
特に、恣意的な思いでを綴らせてもらいます。
著書に含まれている、「途中下車」の思い出です。この「二十歳の火影」は是非、読書好きな高校から大学生に読んでもらいたい、と思う傑作です。淡い青春時代の実体験が、素晴らしい文章で描かれています。
また、その青春時代を喚起させられる成人・大人の方々にもお勧めです。
「途中下車」はもちろん、素晴らしい短編がテンコ盛りです

読み終わるのにかなり時間がかかりました。各編が非常にコンパクトにまとまった短編であるため、一編を読み終わった後に感動、情動をしてしばらく何もできない状態となってしまいました。写真にある著者の顔はさわやかな好青年。「泥の河」で昔の日本を表したと思えば、「青が散る」でテニス倶楽部の青春を描いたりとよくわからない作家というイメージでしたが、それぞれに思い入れがあり、当時の時代のイメージや作品・映画の感動、時に差し込まれる東山輝夷の情景。北陸の情景。そして著者の体験。さらっとした筆で淡々と語りながら、余韻を残す後味、なんとも頭がぼーっとして、体がしびれる感じがしていました