#理数系本



そして世界に不確定性がもたらされた

ハイゼンベルクの物理学革命

デイヴィッド・リンドリー、阪本芳久

1980

１９２７年若きハイゼンベルクは量子力学の根幹をなす不確定性原理の考え方を世に送り出した。因果律に従い完璧に予測されるものだと考えられていた世界が偶然と確率と可能性に支配された不正確なものに代わってしまった。あまりにも革新的な概念。アインシュタインはこの原理を認めようとせずまたボーアとの間にも確執。科学界だけではなく文学や哲学にも大きな波紋。世界を揺さぶった不確定性の概念とそれをめぐる著名な科学者たちの人間ドラマとをみごとに描き出した渾身の科学ノンフィクション



ハイゼンベルクの顕微鏡

不確定性原理は超えられるか

石井茂

1980

ハイゼンベルクが発見した不確定性原理は量子力学の一応の完成を告げると同時に量子力学の解釈をめぐって論争の種をまく。あまり知られていないエピソードを紹介しながら不確定性原理がいかに発見されその後いかなる道をたどったかを物語る。小澤の不等式がハイゼンベルクを乗り超える！不確定性原理の不思議な世界への招待



ハイゼンベルク

二十世紀の物理学革命

村上陽一郎

950

二十世紀はアインシュタインの相対論革命で始まった物理学の世紀。ナチスに追われてアインシュタインが去ったドイツで量子力学の完成に心血を注いだハイゼンベルク。不確定性原理、原子核構造論、統一場の方程式などの業績は旧来の科学を支えてきた哲学概念の根本的な変革を促して原子核物理学から核兵器に至る道程を拓いた。二十世紀物理学の驚異のドラマを鮮烈に描いた力作



物理学に生きて

巨人たちが語る思索のあゆみ

ハイゼンベルク、ディラック、ベーテ、ウィグナー、クライン、リフシッツ、青木薫

860

巨大科学が誕生しさまざまな功罪がもたらされた激動の２０世紀。その只中を一人の物理学者として生き現代物理学を築き上げてきた巨人にとって科学や世界はどのように映ったのか？巨人たちが一堂に会し物理学者としての生い立ちや新しい理論が誕生する瞬間の興奮を自らの言葉で語りあった講演録であり次代の物理学者を目指す若き聴衆に向かって語られた彼らの経験や思想は世代を隔てた現代のわれわれにもなお多くの教訓と展望を与える。文庫化に当たり大幅な改訳を施し巻末には訳者による物理学とその時代を付す1911