書き込みなし。帯に傷あり

石井東吾氏による自伝書。師父ヒロ渡邉との逸話に惹かれ購読。正直、ヒロ氏の都市伝説的な話を期待していたのでその点では思っていたものと異なりましたが、文体に筆者の性格がでており、思いの外、楽しく読むことができ、同氏の人生哲学のみならず武術面の情報もいくらか出てきており読んで損は無かったです。

内容は
前半〜は幼少期空手家の父の指導の元野球に専念しそこから同氏の生きる哲学が形成されたというような話。

前、中盤〜
ジークンドーや師父ヒロ渡邉との出会い師公テッドウォンとの逸話など。

個人的に参考になった話
接触法練習時　俯瞰できるようになった話
師父との1対1練習→受けながら攻めパターン覚える必要→先生側から自分の姿を見るように強く意識→受けながら【幽体離脱するような視点】で攻撃パターン覚える→とても意識の力を使うのでしばらくは頭が痛い

自分の求めることに常日頃から意識を向けているとある日突然ひらめきがやってくる
武術修行において、それまでできなかったことが、ふと嘘のようにできるようにな
↓
重要なのは、できる人間にその技をかけてもらい実体験で知ること→ ヒロ先生はそれを【種植え】と呼ぶ。はじめはできなくても、種を植えて努力という水を与え修行を続けるといつか芽が出る

多くの武術家は自分がナンバーワンというエゴに囚われている。真の武術家はエゴから解放されなければならない。よい仲間、家庭を持ち、 それらを大切にすることが武術を行う上でも重要である」

後半
大手メーカー管理部門として勤務していた時代のトラブル対応とジークンドー哲学の関係性などが語られています。

ちなみに、読書中に知りましたが、東吾氏は今年3月からジークンドー協会から除名処分を受けているようです。システマの北川さんもいざこざあるみたいですしYouTube上で表現される武術家と従来のやり方をされる方達の間で溝が生まれているのかもしれませんね。
個人的にはこのタイミングでこういう事象が現れてきていることに見えない力を感じます。