眠れないほどおもしろい百人一首
板野 博行
定価: ￥ 590+税

恋の喜び・切なさ、四季折々の美に触れる感動、別れの哀しみ、人生の儚さ、世の無常・・・・・・
わずか31文字に込められた、
日本人の“今も昔も変わらぬ心”。
王朝のロマン溢れる、ドラマチックな名歌を堪能！


何を美しいと感じ、何に情趣を見出し、それをどんな言葉によって表現するか……。彼らは「五七五七七」の形式の中に、命を込めていました。
恋の喜び・切なさ、四季折々の美に触れる感動、別れの哀しみ、世の無常など、人生で味わう”もののあはれ”のすべてを、わずか31文字に凝縮させたものが和歌なのです。

『百人一首』とは、百人の歌人の秀歌を一首ずつまとめたもの。
百首のうち恋の歌が43首、秋の歌が16首(春6首、夏4首、冬6首)と多いのは、恋と秋の歌を好んだ定家の好みを反映した結果だといえる。
また『百人一首』は一番の天智天皇から始まり、百番の順徳院まで、おおむね時代順に配列されている。それらの歌人の生涯、歌の詠まれた背景を知れば、よりいっそう深く和歌の世界に触れることができるはずだ。

✦平安時代の恋の手順
平安時代の貴族の恋愛は、男性が女性の家に通う「通い婚(妻問い婚とも)」が主流だった。というのは、当時の高貴な女性は基本的には家の中にいて、人前に顔を見せることはほとんどなかったから。……。
しかし、女性の顔を見ようが見まいが、気になる女性には、果敢にラブレターを贈るのがプレイボーイたるもの。そして、そこには「歌」を添えるのがマナー。必死に上手な歌を詠んで、女性に仕える女房に頼んで渡してもらうのだ。
……。
さて、歌のやりとりを通じて気持ちを確認しあったら、いよいよご対面。その初顔合わせの日、暗くなってから男性が女性の家にやってくる。そして初めてお互いの顔をはっきり見るなんてこともしばしば。ドキドキだね。
……

目次
１章　厳選！あの「有名歌人」たちの“究極の一首”
２章　心ときめく！雅でドラマチックな恋の歌
３章　百花繚乱！宮廷女房の華やかな知性薫る歌
４章　“意外な背景”あり！知れば知るほどおもしろい歌
５章　恋を失ったとき…涙とともに味わう歌
６章　これぞ名歌！匠たちの“技巧”に酔いしれる歌
７章　春夏秋冬…色とりどりの“四季”を堪能する歌
８章　しみじみと“人生の奥深さ”を味わう歌

美品