イングランド１の紳士って誰のことだか分かりますか？



そうです。ジョージ4世です。

ジョージ4世は、1762年にハノーヴァー朝の4代目の英国王として生まれました。
父ジョージ3世から厳しい教育を受けましたが、反発して放埓な生活を送りました。
18歳で独立した後は、ギャンブルや女性関係に溺れ、多額の借金を抱えました。
国民はスキャンダルだらけの皇太子に困惑し、ジョージ4世を揶揄する風刺画が巷にあふれていたそうです。
要するにどうしようもない皇太子だったのですね。
また、頭を悩ませていたのは王室も同じだったようです。
1785年にカトリック教徒のフィッツハーバート夫人と無断で結婚しましたが、王位継承権を失う危険があったため、後に別れました。
1795年にキャロライン王妃と政略結婚し、翌年に長女シャーロットが生まれますが、あっというまに別居。
ジョージ4世は当時の愛人であったジャージー伯夫人フラーンセスと同居し、国民の不評は一層高まりました。
1810年に父王が精神を病んだため、摂政となり、1820年に王位につきました。
1830年に死去しました。
国民には嫌われましたが、スコットランドとの融和やナポレオンとの戦争での勝利など、外交的な功績もありました。
文化や芸術にも関心があり、イングランド1の紳士と呼ばれていた時期もあったようです。
人物像が面白すぎますよね。興味が尽きません。

本コインは数少ないMS62 BNの高鑑定品です。
NGCの同グレードには14枚、上位には81枚確認できます。
また打刻にも希少なエラーが見られます。
写真11枚めの左が正規の「T」、右が本コインのTです。

打刻がシャープでクッキリしているのは銅貨の特徴です。
この銀貨との違いが堪らなく良きですね！

歴史的にも貴重で、賛否両論分かれるジョージ4世のコイン、面白いです！
是非その手に収めてみませんか！


＜基本情報＞
発行年 1822年
発行国 イギリス
額面 1/4ペニー（ファージング）
素材 銅
直径 約22mm
重さ 約4.54ｇ
発行枚数 不明
鑑定会社 NGC
グレード MS62BN
鑑定枚数 14枚（2024/9月時点）
鑑定番号 6944432-008
鑑定結果はこちら→https://www.ngccoin.com/certlookup/6944432-008/62/