コンツールファインダーとは、

日本カメラ社発行の写真用語事典によりますと「対物側に細いスリットだけがあるファインダーで、使うときは片目でこのファインダーを覗き、もう一方の目で被写体をじかに見る。そうすると大脳内で両者が重なり合って、あたかもフレームが空中に浮いているかのように見え、撮影範囲を知ることが出来る。生理ファインダーと呼ぶこともある。」ということです。



カメラを構えてファインダーを覗いて対象物を見つめた時、正確にフレーミングできるのは、ミラーレス一眼、ミラー付きの一眼レフ、そしてパララックス補正付きのレンジファインダーといった順番だと思います。

現在では、自分の顔の前にカメラをかざしてモニターを見て撮る人も多いようです。（特に女性の場合は、お化粧が崩れないからとも）今やブレ防止のスタビライザー機能も当たり前のようですしぃ、AFも優秀ですしぃ。



で、普及機は特にファインダーの倍率も低く小さい像しか見えないですし、ちょっと離れた人物の表情さえよく見えないまま撮影するわけです。これまた「高速の連射で数撃って後で選べば良い」のかもしれませんが。



私の考えでは「正確なフレーミング」とは反比例するかもしれませんが、スナップショットでは、被写体（人だけではなく）の表情、状況等の「空気感」のようなものを瞬時に捕らえるためには、等倍で、おおよそのフレームがつかめるファインダーこそが適していると思います。



コンツールファインダーとは、片目で対象を見てその像に重なったフレームを同時に重ね合わせて見るものです。私の場合ファインダーを覗かない方の視力が落ちているので少々使いづらいのですが、使ってみれば素晴らしさを解っていただけるはずです。



ただ完全な「等倍 (当然)」ですので 35mm〜50mm の画角が最適かと思います。実際、カロ以外でも35mm のものしか知りません。

非常に残念ですが、もうこのようなものは製造されることはないと思います。



「帝国海軍　豊川海軍工廠光学部」の血筋である 興和 KOWA 1955年発売のレンズシャッター機「カロワイド」のオプションのものだったようです。（カロの由来はギリシャ語で「カロス＝美しい」という意味らしく、風邪薬コルゲンコーワのケロちゃん&コロちゃんとは関係ないらしい。）



申し訳ありません。写真のカメラ、レンズ等は付属致しません。