カバー内側に値札を剥がした跡があります。小口にシミがあります。

1⃣「小さい人魚姫」
2️⃣「みにくいアヒルの子」
3️⃣「氷姫」

1987年初版
当時定価 1⃣480円2️⃣440円3️⃣560円

装画 中村廣子

#詩歌 #童話 #外国

1⃣ハンス・クリスチャン・アンデルセンの死後、もう百年あまりにもなるが、彼の〈童話の王様〉としての地位は不動である。
彼の童話は、子供の心に光と夢を与えてくれるばかりでなく、人生の悲喜をたっぷりの味わった大人をも十分に感動させるだけのものを秘めている、
本巻には、彼が生涯に書いた百六十篇ほどの童話の中から、初期の作品十三篇を収めた。また、童話の愛読者のために九篇の詩をえらんで添えた。

「火うち箱」
「大クラウスと小クラウス」
「まめつぶの上にねたお姫さま」
「イーダちゃんの花」
「親指姫」
「ヒナギク」
「はだかの王さま」
「しっかりもののすずの兵隊」
「飛行かばん」
「野の白鳥」
「ナイチンゲール」
「仲よし」

2️⃣「人生というものは、とかく希望がすべて裏切られて悲しい結末をとげる－そしてアンデルセン童話の主調も、このような悲愁をおびた甘美さにある気がする」－あとがきより
本書に収めた十一篇は、アンデルセンの三十代末から四十代の初期、作家としては最も充実した時期の、粒よりの名作といえる。本巻中に添えた八篇の詩とともに読者の感動を呼ぶものばかりである。

「マッチ売りの少女」
「天使」
「モミの木」
「雪の女王」
「赤い靴」
「鐘」
「影ぼうし」
「水のしずく」
「ある母親の物語」
「幸福な一家」

3️⃣童話活動の晩期、五十歳頃から晩年にかけて、アンデルセンは人生の暗いトンネルをぬけて、ふたたび明るさを取り戻す。このような第三巻には、この期の童話十四篇に八篇の詩を添えて収めた。
人生のあらゆる悲しみも喜びも味わってきた人の、全体験を打ち込んで書かれたこれらの作品は、子供で読み、大人になって読んでも、いよいよ味わいの尽きせぬ滋味をもつ。
「一つの莢から出た五つぶの豆」
「あの女はろくでなし」
「ばかのハンス」
「雪だるま」
「二本のろうそく」
「馬車できた十二人のお客」
「プシケ」
「銀貨」
「年とった柏の木の最後の夢」
「大きい海蛇」
「運は一本の針の中にも」
「園丁と旦那さま」
「足なえの子」