「基礎からわかる免疫学」
三村 俊英
定価: ￥ 1800+税


人間を含めてほ乳類などの生物には、免疫というしくみがあります。
免疫のいちばんの役割は、外部から体の中に入ろうとする異物を排除することです。このしくみがあるために、風邪やインフルエンザをひいても、体力があれば治ることができるのです。
免疫の役割にはさらに、一度かかった病気にはかからない、という重要な働きもあります。 また、がんのように体内でできてしまった異物を排除する役割もあります。がん細胞は数が少ないうちは免疫により排除されていることがわかっています。
このように免疫システムはなくてはならないものなのですが、排除する相手を間違え、自分自身の細胞を攻撃してしまうことがあります。それが、自己免疫疾患です。 花粉症、気管支喘息、アトピー性皮膚炎などのアレルギーから、バセドー病、１型糖尿病、関節リウマチも、自己免疫疾患に含められます。
本書では、免疫のしくみはもちろん、多くの自己免疫疾患、がんについても詳しく、それでいてわかりやすく解説しています。もちろんそれらの疾患に対する治療法について丁寧に解説しています。
最新のがん免疫療法などについても紹介しています。 さらに、免疫のしくみの解明には、多くの優れた研究者が関わっているのですが、本書では、そうした免疫学の歴史についてもとりあげています。
免疫システムの解明に大きな功績のあった北里柴三郎博士や利根川進博士の研究についてもしっかり解説しています。


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