セレン光電池劣化のため露出計不動でオートが作動しません。同型カメラの露出計を入れ替えましたが作動せず、結局セレン光電池の劣化が原因のようです。現状ではオートの全てで赤ベロが出てシャッターロックか、赤ベロが半分出てシャッターが切れても露出が正確ではありません。このカメラのセレン光電池(光を電流に変換)、その電流で露出計(の針が)作動しますが、製造から60年にもなり劣化があっても普通です。

しかし、このカメラはマニュアルなら1/30秒でシャッターが切れるので撮影できます。カメラ上面にあるアルミプレートはフランスKODAKの露出指標です。選び方はプレートにある赤色のお天気マーク、左から、晴天(フランス語SOLEIL)では22、薄雲(SOLEIL VOILE)では11、曇天(NUAGEUX CLAIR)では5.6、木陰(OMBRE)では3.5が目安です。次にレンズ胸胴にある黄色の絞り数値を選んで撮影します。

この時、ネガフィルムはASA100を使用します。一般にネガフィルムのラチチュードは広く、例えば晴天時は絞り22で1/125秒が普通ですが、露出オーバーの1/30秒でもフィルムに耐久力があるため色がでるのです。むしろ露出オーバー気味の方がネガフィルムでは色が良く出る傾向にあります。

普通の天気の晴れなら、カメラの絞り値を22に設定したままで気軽に撮影できます(ピント固定カメラなので)。オートでの撮影と変わりはありません。なお、このカメラは約1m位の所にピント固定されていると思うので、例えば絞りが22なら被写界深度が深くなり手前0.7m〜無限までほぼピントが合うと思います。

本革(オーストリッチ)新品張替え品
簡易取説付
モルト交換済
ファインダーは清掃済みで非常に綺麗でクリアーな視界
シャッターは非常に滑らかに巻き上げられシャッターが心地良く切れ、シャッター音はライカに似ていると思います。
実際にテストフィルムを入れ巻き上げ、巻き戻し、フィルムカウンター等の作動確認しています。

このカメラは1960年代に製造、60年前のもので設計者の米谷さんによればライカ好きで、ライカ様のコンパクトで高性能な日本製カメラを作りたくオリンパスペンが誕生しました。特にZuikoレンズ性能が素晴らしく、今でも愛好者が多いです。

値引交渉不可、NC, NRです。