64ロクヨン 横山秀夫作　文春文庫　

2015年2月第1刷

2016年3月第7刷

映画化時の大判の帯付きです。帯の一部に破れがあります。

添付画像をご確認ください。



定価691円×2＝1382円



横山秀夫氏の小説『64（ロクヨン）』は、日本の警察小説の名作として高く評価されています。



物語の中心となるのは、昭和64年（1989年）に発生した未解決の少女誘拐殺人事件です。この事件を「64事件」と呼びます。物語はそれから14年後、事件を担当していた警察官たちと、その後も続く影響を描いた重厚な人間ドラマを展開します。



主人公である三上義信は、刑事から警察広報官へと異動した中年警察官です。警察組織内部での対立、メディアとの緊張関係、そして未解決事件の真相を追う葛藤を通じて、人間の矛盾や組織の非情さが浮き彫りにされます。横山氏特有の緻密な構成とリアリズムあふれる描写が、読み手を最後まで引き込む力を持っています。



『64』のもう一つの魅力は、事件解決だけを目的とせず、登場人物たちが抱える心理的な葛藤や、人間関係の綾を描いている点です。社会の暗部や、正義とは何かを問いかける深いテーマ性が、多くの読者に感銘を与えました。



この小説は、映画化やテレビドラマ化もされ、多くの人に愛されています。警察小説が好きな方だけでなく、心理ドラマや社会問題に興味がある方にもおすすめの一冊です。



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