グレン・グールド（ピアノ）3CD

disc 1

バッハ： ゴールドベルク変奏曲 BWV988

（1955年モノラル録音／24bitリマスター）

disc 2

バッハ： ゴールドベルク変奏曲 BWV988

（1981年アナログ・ステレオ録音／DSDマスタリング）

disc 3（ボーナス・ディスク）

①グレン・グールドとティム・ペイジの対話

②ゴールドベルク変奏曲　1955年録音時のアウトテイク集



グールドが残した２つのゴールドベルクをひとつにしたグールド没後20年の企画盤。１枚目は1955年のデビュー録音。２枚目は1981年の再録音。３枚目は再録音を語る晩年のティム・ペイジとのインタビューと旧録音のアウトテイクで、特に後者だけでも買う価値あり。また再録音盤は、従来の（初期）デジタル録音ではなく、バックアップ用に残されていたアナログ・テープからの復元・再編集。天国のグールドの承認は得られないわけですが、当時の作業メモを用いてこれだけできればたいしたもので、あの名演を聴く（聴きくらべる）楽しみがさらに増えました。アナログソースから復元するなんて、デジタル技術が十分に発達した今だからこその挑戦なのですから、デジタルの可能性を求めていたグールドの意図に合致するもの。



1955年盤が発表された当時は衝撃的だったであろうことは容易に想像ができますが、1981年盤を聴いてしまうと物足りないと感じもあります。表現の仕方は難しいのだけれれど、片や1955年録音盤は「これでどうだ！」っていう様な若者が持つ熱量や感性によって成し遂げられた演奏、対して1981年録音盤は「物理の法則」の様にあるいは「上から下にものが落ちる」様に紡がれるべくして紡がれた演奏というところであろうか。ともあれ、この新旧両盤はメダルの表と裏、どちらも必聴です。



このCDとの出会いは、最高の出会いだと確信できます。このCDは心に響きます、ピアノの鍵盤から弾きだされる音一つ一つが心に流れ込み、強く温かな世界を作り上げます。まさに不滅の名盤、一生聴き続けるべき演奏です。これからクラシックを聴く方にも、これからグールドを聴き始める方にも、グールドの演奏を人生の友にしている方にも強力に推薦致します。



輸入盤【廃盤】盤面傷無し



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