【坂東眞砂子】道祖土家の猿嫁、桃色浄土（2冊）



「山妣」で直木賞、「曼荼羅道」柴田錬三郎賞を受けています。

この作家はファンタジー小説でデビューしましたが、その後一般小説に転向しました。ホラージャンルの作品の作品が多く、「死」と「性」を主題とした暗い印象の作品が特徴です。



【桃色浄土】

大正時代の土佐の漁村が舞台で、重苦しい作品が多いこの作家の中で、この作品はストーリーと人物メインで、長編にも関わらず読み易い。身の毛もよだつ描写も多く、怪奇小説の面もあるが海女りんの生きを描いた切ない話。



【道祖土家の猿嫁】

猿に似た容貌から猿嫁と呼ばれた蕗の一代記です。

自由民権運動、日露戦争、太平洋戦争、東京オリンピックなど蕗の人生に色々な影響を与えていきます。作者の故郷の高知を舞台にした読み応えのある物語です。



両作品ともかなりの長編です。

ともに2回読んでその後は陽の当たらない本箱に保管していました。

古いものなので外カバーはスレや汚れなどがありますが、中はほんとうにきれいです。もちろん読むのに差支えはまったくありません。

本が好きなので、不要になっても捨てられません。本好きな方に購入していただけら幸いです。