浅い開きグセがあります。本の状態ができるだけわかるように写真を撮りましたのでご覧いただければと思います。中古本であることをご理解いただきご検討いただければと思います。

「地球進化論」松井 孝典
定価: ￥ 900

新版 地球進化論 松井 孝典 著 通し番号:学術203 刊行日:2008/10/16 9784006002039 A6 並製 カバー 228ページ 品切れ

地球は奇跡の星だろうか．いかなる偶然によって，生命を育む「青い地球」となりえたのか．死の支配する火星や金星との違いとは何だったか．地球の起源，海の誕生，大気の進化，地球の未来などを探究してきた著者が，近年の研究成果をも踏まえてこれらの疑問について明快に答える．地球史を平明に捉えた好著．

今，地球温暖化問題について大きな関心が集まっています．二酸化炭素などによる温室効果ガスが地球温暖化を進めて，異常気象の原因になっているという見方があり，他方ではそれを否定して実質的には地球の寒冷化が始まっているのだという主張も存在しています． ただ，その前提として私たちは地球について豊かなイメージを持っているでしょうか．コア（核）とマントルと地殻といった層構造を形成している固体部分について，そしてその上にある海洋や大気や磁気圏について，どれほどの具体的な知識を持っているでしょうか．正直言って，最も平明な入門書でなければ理解がおぼつかないという方もいるのではないでしょうか．地球を知りたいという方にとっての一冊をここに企画した次第です． 20年前に刊行された本書を，今回現代文庫に収録させていただくに際しては，著者の松井先生にとっても，当初は当惑がおありだったようです．「岩波現代文庫版あとがき」で「科学が急速に進展する現代という時代に，そんな昔に書かれた本が内容的に耐えられるのか，疑問に思った」と松井先生は書かれています．その上で次のようにも書かれています．「読み返してみると，著者が言うのもおこがましいが，そのアイデアの新鮮さと記述の簡明さは，確かに編集者が言うように，今でもその輝きをうしなっていない．」 こうして，松井先生に本書の刊行をお願いすることが，決して的外れではなかったことがわかって，編集部としては一安心したわけです．