●江戸明治和本●心学教訓道歌集［〈心学〉教訓道歌集］

【判型】半紙本1冊。縦221粍。

【作者】曽根守愚(しゅぐ)編・跋。

【年代等】天保3年春、柴田綱豊序。天保3年3月自跋・刊（［江戸］曽根守愚（東都牛込無学館）蔵板）。

【備考】分類「心学」。『心学教訓道歌集［〈心学〉教訓道歌集］』は、序文に「今、此教訓道歌は、伺ひ計るに諸道はたゞ悪心をひるがへし、正直に成を第一とす。…親に孝を尽し、上たるを敬ひ、下たるをはごくみ、慈悲心を専とし、欲悪をいとひ、人をいつくしみなば、いのらずとても神仏に守られて日月の恵みあらん教詠、実(げ)に正直にいひあらはして、児女の躾化(シツケ)にも、卑賤の教戒にも径詞(チカキコトバ)すくなからず…」とあるように、童蒙に「孝弟の道」を学ばせるために、曽根氏が長年集録した道歌583首を上梓したもの。冒頭の「業界の道を教ゆる和歌の徳、よく弁て善悪を知れ」以下461首を半丁に11首ずつ掲げた後、残りの道歌を「長者山を望む歌」「長者山に望に禁制の歌」「貧に成相(ナルソウ)の歌」「貧福共に心得べき歌」「老の後心得べき事」「やうじやう（養生）の道に心得べき歌」「友に善悪の歌」「すべて世の中に善悪の歌」「長者と成ても仏道をしらざれば鬼畜にひとし、其心得有べき歌」に分類して掲げる。

★原装・題簽付・美本。稀書（全国に所蔵数カ所（国文学研究資料館DB））。