● 在銘あり「 京ト」と刻印のある超小型の棹はかり、吊り天秤はかりとなります。

● 前所有者から譲り受けたものとなりますが、前所有者は「かなり以前（昭和時代）、家の整理に伴い、未使用の状態で発見されたが、そのまま使用せずに保管していた。」とのことでありました。

　

● 棹・皿・分銅は金属製（材質不明）です。

●　棹に「正　16487」

　計量皿に「京ト　不定量」

　分銅に「正　京ト　16487」

とそれぞれに刻印があります。

●　量りの特徴

　棹秤・棒秤などと呼ばれ、測定対象物を吊り下げて測定する重量測定器具。

・ひょう量単位 g

・ひょう量：(ｇ)　100g

・目量（g）：棹に刻まれた目量は0～30gまでは0.5g単位、30～100ｇまでは1g単位で目盛りが付けられております。

・計量：100gまで（上支点では０～30g。元支点では30ｇ～100ｇ）の範囲まで量ることができます。



●　本体寸法

　・棹サイズ： 長さ約22.7 × 太さ直径0.5cm

・盆サイズ： 直径約6.5×高さ0.5cm

　・本体質量： 約32.5g（分銅を除く）

　・分銅重量： 約12.31ｇ　

＊　桐製の収納箱「縦約24.6×横8.4×厚2.8cm」入りとなります。



●　未使用の秤でありましたが、秤が実際に正しく機能するかなどを確認をしております。

　約10ｇの物と約50gの物を試験的に測定し、その結果が正しいかを他の秤でその値を確認しましたが、何れも一致しましたので、この秤のひょう量単位での誤差はないことが分かりました。



●　昭和初期の時代までは、棹秤は一般的に使用されていたもので珍しいものではありませんが、これほど超小型で秤量（最大100ｇ)の小さなものは、用途が少ない理由から生産量が極めて少なく、今日では珍品、貴重品と思われます。しかも未使用状態であることは極稀と思われます。その用途は詳しいことは分かりませんが、漢方薬の販売、或いは医者の往診などで薬の分量など小さな物体、特殊な物を測るため携帯用として使用されたものと見受けられます。









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