「法然の衝撃 日本仏教のラディカル」
　阿満 利麿　定価: ￥ 1000 筑摩学芸文庫
・タイトルに衝撃！を受けて手に取りました。法然が衝撃？　読んでいるうちに、この著者の文体が大変小気味よく、自分と合うかも…と思いながら読破しました。確かに、当時としては、日常の善行や戒律とか、苦行を経て悟りを開く所(自力本願)に、念仏すれば誰でも往生出来る(他力本願)という教えは衝撃と感動だったのでしょうね。人殺しが職業の侍に取っては、どれほど救いになったか！熊谷直実が落涙する気持ちがよく分かりました。法然は苦行主義を救済と何ら関わる事が無いと否定し、伝統的な宗教意識に対する初めての挑戦という意味で革命的でした。ちなみに、当方は浄土宗の信者でも、カルト宗教の回し者でもありませんw
・焼けや汚れは有りませんが、最後の写真の通り、重要なページは角を折る癖が有り、良本なので多数見られます。
・あくまで中古品とご理解いただける方にお譲りしたいと思っています。

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【概要】
著者は、世界の宗教史でただ一人あげよ、といわれたら法然をあげるという。なぜか。一言でいえば、「凡夫」のための宗教は、法然を持ってはじめて世に出現したからである。「凡夫」とは、「自己中心性」から逃れられない人間のことである。自己のためにはすべての欲望が総動員される。神仏を祈願するといっても、内容は、是が非でも自己の欲望を遂げようという脅迫であることも少なくない。「凡夫」に救いはあるのか。あるとすればいかなる教えなのか。この世の一切の営みを超えた宗教的価値の絶対性をはじめて明確に主張した法然の革命的意義を新たな視角から解き明かす。

【目次】
第１章　仏教との出会い・今
第２章　仏教との出会い・昔
第３章　法然の飛躍
第４章　「この世」の生き方
第５章　神と仏
第６章　死者との連帯

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