昭和４８年１２月初版の古い本ですが、私がスピーチ・司会のテクニックで最も参考になったのはもっと古いデール・カーネギーの本です。古くはギリシャやローマ時代の演説が今でも参考にされているのですから、人々の心をとらえる話し方の本質は変わりないのでしょう。もっとも、カーネギーの本はこの本を買った当時も書店の書架にたくさん並んでいましたが、表題がうさん臭く怪しくて手に取る気にならず、退職後、図書館で限られた数の本しかなくて初めてカーネギーの本を開いて引き込まれました。本の表題を毛嫌いせず、買って読んでいれば人生は変わっていたかもしれない。この本はNHK出身の二人と東京アナウンス学院長とで分担執筆の本です。小さな文字でぎっしり丁寧な解説が盛り込まれています。