プロコフィエフ

①ヴァイオリン・ソナタ第1番 ヘ短調 作品80

②ヴァイオリンとピアノのための5つのメロディ 作品35bis

③ヴァイオリン・ソナタ第2番 ニ長調 作品94a



ギドン・クレーメル(ヴァイオリン)

マルタ・アルゲリッチ (ピアノ)

録音：1991年



この二人のデュオはすべて名盤ですが、このプロコフィエフはその中でももっとも鮮烈な印象を与えてくれます。1992年度レコードアカデミー賞受賞盤であり、2017年刊行の名曲名盤500でも2位以下を大きく引き離してダントツの第1位に選定されています。



「僕たちは気性も態度も違っているけれど、どこか言葉では表せない次元で、何か共通したものを持っている。僕とマルタの間では、音楽についての話をあまりしなくても済むところが素晴らしい。」－ギドン・クレーメル－



目もくらむばかりの演奏です。ヴァイオリン・ソナタ2番は本来はフルートソナタ。後年作曲家自身がヴァイオリン・ソナタに書き換えたものです。クレーメルの流麗な歌を、アルゲリッチが支え、鼓舞しています。言うまでもありませんが、アルゲリッチのピアノは「伴奏」ではありません。ソナタ2番についてはこの1枚させあれば良いとも思えてきます。作曲年は1番の方が後になります。2番のような華やかさはありません。地味な曲調ですが叙情性に満ちて熱情的。そんなにロシアっぽい音楽ではないのですが、やはりクレーメルには故郷の音楽。アルゲリッチのピアノにも、私はロシアの大地を感じてしまいます。聴くほどに”やみつき”になる音楽であり演奏です。ヴァイオリンとピアノのための5つのメロディはプロコフィエフ34歳の作品。ソナタとひと味違う色彩感の演奏。確かに近代フランス音楽との近縁性を感じます。このよく考えられた選曲もCDの値打ちを上げているでしょう。プロコフィエフ大好き人間の私だけでなく、大嫌いな人にも聞いていただきたいと思います。



国内盤、帯無し、プラケース少しすれあり

盤面微すれありますが再生問題無し　13



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