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「もし「右」や「左」がなかったら : 言語人類学への招待」

井上 京子

大修館書店 (1998/5/1)

定価: ￥ 1650



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＜ことば＞と＜文化＞の不思議な関係



山岳地帯に住むマヤ族のテネハパ村の人たちは、「右手」の代わりに「上り側の手（あるいは下り側の手）」と表現します。彼らには「右」や「左」といった概念も、それを表すことばもないからです。でも、どうしてこのような表現をするようになったのでしょうか？ 私たちには想像もできない言語と文化が、まだまだ世界にはたくさんあります。



目次

１・ことばが空間を切る

　1.「右」も「左」もない言語

　2.テネハパ族の「左」「右」

　3.空間はこうして切り分ける

　4.グウグ・イミディール族の「東西南北」

　5.都市部は「左右」派、農村部は「東西」派

　6.「左右」も「東西」もない世界

　7.ブタ・ウマ・ウシ

　8.日本語は「左右」派？ 「東西」派？

　9.ジェスチャーが空間を切る



２・ことばが身体を切る

　1.上唇に髭が生える！？

　2.形にこだわるツェルタル語

　3.レモンの「鼻」はどこ？

　4.こころは「のど」にあり

　5.「お肌」は＜人＞を表わす

　6.ズボンを「着る」



３・ことばがモノを切る

　1.「本」と「水」の違いは？

　2.モノの分類基

　3.「アメリカ人一匹。」

　4.ユカテック語でブタを数えると…

　5.「女」と「火」で「危ないもの」

　6.「太陽」は男か女か？



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