自宅蔵書ですのでそれなりに経年劣化しており天に少しシミがありますが、読むのには差し支えありません。ご了承いただけるかた宜しくお願い致します。

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スガル様という現人神が崇められる村の名家で連続殺人が起こるという「八墓村」タイプの因習ミステリですが、日本推理作家協会賞と本格ミステリ大賞のダブル受賞は伊達じゃない超難問ミステリです。

温泉宿を訪れた大学生・静馬は、17歳の少女探偵・みかげと出会います。ところがその村の名家・琴折家で起こった殺人事件に巻き込まれ、犯人として拘束されかける静馬。早速は蘭の予感ですが、みかげの推理によって無罪が証明され、成り行きで二人は協力して殺人事件の解決を目指すことになります。

ところで少女探偵みかげは母親から名前と探偵技術を受け継いだ隻眼の少女でコスチュームは水干姿、さらに格闘技術は超一流で、武器は鉄扇で性格はツンデレといったロリコン好きには垂涎の過積載キャラです。

　さて二人の捜査も虚しく、第二の事件が起きてしまうのですが、みかげは琴折家の関係者、登が犯人だと断定し、登は罪を認めて事件は終わったかに見えます。しかし、登が留置署に拘置されている間に三回目の事件が起きます。みかげの推理は間違っていたのでした。巻き添えでみかげの父親も殺され、打ちひしがれるみかげですが、さらに捜査と推理を重ねて真犯人を突き止めます。この犯人もかなり意外ですが取りあえず一件落着、と思いきや・・・

1８年後、みかげが死んだことを知った静馬は、再び琴折家に向かう。そこで、なんとみかげに瓜二つのみかげの娘（名前はやはり「みかげ」）に出会います。そこで１８年前の悪夢を再現するかのように、再び殺人事件が起こってしまう。手口や状況から、同一犯としか思えません。となると、みかげ（母）の推理はやはり間違っていたのでし。みかげ（娘）は母の名にかけて絶対にこの事件を解決すると誓うのですが、18年前同様に静馬とみかげ（娘）を出し抜き、次々に殺人を重ねてくのでした。

　そして迎える結末。このシン・真犯人はだれも予想が付きません。難しすぎて評価が割れるでしょうね。