■〈安永新刻〉万海用文無尽宝蔵［万海用文無尽宝蔵大成・万海用文章］（寛政板）★ゆうパック着払い

【判型】大本1冊。縦254粍。

【作者】野口屋久左衛門編。山田三郎兵衛（向栄堂）跋。

【年代等】安永3年1月、大江文坡（匡弼・菊丘臥山人）序・初刊。天明2年1月再刊（［京都］山田三郎兵衛板）。寛政6年9月求板（［京都］前川六左衛門ほか板）。

【備考】分類「往来物」。『〈安永新刻〉万海用文無尽宝蔵』は、宝暦7年刊『万宝用文筆道大成』の増補・改訂版。書状数を増やしたばかりでなく、文面にも変更を加え、「年頭祝儀状」から「神事呼に遣状」までの全151通を5行・付訓で記す。例文が豊富で、四季時候の手紙、特に季節の行楽行事や通過儀礼に伴う祝儀状、その他社交上の種々用件の手紙などを満載する。頭書に「庭訓往来」「風月往来」「都名所往来」「商売往来」「実語教・童子教」「小野篁歌字尽」「千字文」等の往来物を多く載せるほか、前付に「近江八景」「立花手引指南」「茶湯の事」「書案（ツクエ）諸道具尽」「香道之事」「碁之事」「万証文手形請状之書様」「将棋秘伝抄」「中興武将伝略」「男女相性之事」など多彩な記事を掲げる。

★改装・題簽欠・状態並み(やや汚損・破損補修)。稀書(全国に所蔵2カ所(国文学研究資料館DB))。