「完全秘匿警察庁長官狙撃事件」
竹内明、講談社＋α文庫、定価880抜
2016/2/18第１刷のもの。帯付き、アンケートハガキ付き。

「警察首脳部は狙撃犯を知っているはずだ!」特捜本部に渦巻く不信と怒り。ノンキャリアの捜査官たちは執念で新事実を突き止めていた。恐るべき捜査の実態が明らかになる。警察トップが撃たれ、瀕死の重傷を負った前代未聞の狙撃事件。威信をかけた捜査の裏側には法治国家とは思えぬ、恐るべき実態があった。2010年に時効を迎え迷宮入りとなった、平成最大のミステリーの真相に迫る。
〈目次〉
序章
初動捜査
語り始めたオウム幹部たち
遺留物と手がかり
現職警官の自供
二転、三転
銃弾が語る真犯人
9年目の逮捕劇
北朝鮮ルート
終章/あとがき
警察庁長官狙撃事件関連年表
現場見取り図

竹内明　たけうち・めい―1969年神奈川県生まれ。慶應義塾大学卒業後、TBSに入社。報道記者として警察・検察を担当。オウム真理教事件、警察庁長官狙撃事件、政界汚職事件などを取材。のちニューヨーク特派員となり、イスラム過激派やストリートギャングなど米国の裏社会を中心に取材。現在、報道番組『Nスタ』のキャスター。著書『時効捜査』『秘匿捜査』(講談社)は日本の公安捜査の実態をありのままに描き、公安警察を震撼させる。本作が初の小説となる。本シリーズ第二弾となる新刊『マルトク 特別協力者』(同)も発売前から話題に。


未解決のまま時効となった長官狙撃事件。捜査を担当した警察の内部事情がよく分かる秀作。公安警察と刑事警察の軋轢、捜査手法の違い、独特のメンツ。なるほど、時効はなるべくしてなったのだなと思わされます。公安にとっては、もはやオウム真理教以外から被疑者が出て来てもらっては都合が悪かった。

☆カルト事件の教訓を未来へつなぐ温故知新のための、ご隠居カルト資料シリーズ。

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