2000年の第14回ショパン国際ピアノ・コンクール第1位となった「ピアノ界のキムタク」ユンディ・リのデビュー盤。天下のドイツ・グラモフォンが、「これからのクラシック界を支える18歳の演奏家」に対しての期待感丸出しの録音となった。演奏は繊細で清潔、均整が取れていて快活な躍動感があるものの、即興性などに欠ける安全運転的との声も。コンクール後の「商品化」に重きを置いたということか。

さてその後のユンディ・リは、同齢のラン・ランや5歳下のユジャ・ワンなどの強い個性の陰に隠れがちだったうえに、2021年に中国当局との間でいろいろあったので、その存在感が低下していた（特に欧米で）。しかしここ1～2年で欧米や日本でのツアーが行われている。復活間近！

このCDは日本独自企画で、演奏・録音風景の映像付きですが4K時代の今となっては画質はイマイチです。

ユンディ・リ（ピアノ）

ショパン

①ピアノ・ソナタ 第3番 ロ短調 作品58

②アンダンテ・スピアナートと華麗なる第ポロネーズ 変ホ長調 作品22

③練習曲 イ短調 作品10の2

④練習曲 変ト長調 作品10の5《黒鍵》

⑤練習曲 イ短調 作品25の11《木枯らし》

⑥夜想曲 変ロ短調 作品9の1

⑦夜想曲 変ホ長調 作品9の2

⑧夜想曲 嬰ヘ長調 作品15の2

⑨即興曲 第4番 嬰ハ短調 作品66 《幻想即興曲》

2001年9月録音

DG国内盤（2001年製造）レコーディング時の映像付き