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①ラフマニノフ：ピアノ協奏曲第3番ニ短調 Op.30

②ラフマニノフ：ヴォカリーズ op.34-4（アラン・チャードソン編曲）

③ラフマニノフ：前奏曲変ロ長調 op.23-2

④リスト：スペイン狂詩曲

⑤シューマン：献呈 (リスト編曲）



エフゲニー・キーシン（ピアノ）

指揮：小澤征爾

ボストン交響楽団

録音：1993年1月

ボストン、シンフォニー・ホール（ライヴ）



ヴィルトゥオーゾ・ピアニストとして現在最高の人気を誇るキーシンが、巨匠小澤征爾と共演した、ラフマニノフのピアノ協奏曲。作曲者が作品に盛り込んだロマンティシズムを余すところなくすくい取り、完璧無類な技巧と音楽性をもって表出、聴き手に圧倒的な感動を与えてくれます。21世紀の巨匠の王道をいくキーシンならではの充実した名演。



93年度レコードアカデミー賞を受賞したアルバムです。キーシンは比較的オーソドックスに弾いているけど冒頭のメロディはゆっくり目のテンポで演奏。このゆっくりテンポが心に響いて染みわたってきます。特にキーシンはこのメロディを1音1音大切に弾いています。そしてだんだんと熱を帯びていき、カデンツァで爆発。第2、3楽章もキーシンの完璧な技巧によってすばらしい演奏になっています。ピアノとオケが1つになった奇跡の演奏。演奏終了後の拍手も気がついたら自分も一緒に拍手してしまうほど。ちなみにアンコールはヴォカリーズと前奏曲だけ。スペイン狂詩曲と献呈はカーネギーでのライヴ録音。すこし収録された音量が小さいので、通常より音量を上げないとこの演奏の良さが伝わらないですが、そんなことはマイナスでもなんでもない、感動的な名演です。