写真を参考にお願い致します



2002年 全180ページ

李朝 と 桃山(～江戸)の 名碗

図版 カラー103点掲載




■本書序文■

多数の名物茶の湯道具を所蔵する徳川美術館と五島美術館は、

それらの逍具をもとに、これまでに 様々な茶の湯関連の展虹会を開催してまいりました。



今回は、両館が共同で「茶碗」を通して茶の湯 の歴史と、

茶の湯の美意識の形成と変遷を概観できる展覧会を企画しました。

本展覧会では、茶の湯が盛んであった―つの時代、武野紹鵡・千利休・古田織部らが活躍した、

室町時代後期から桃LI時代を中心に、五つのテーマを設けました。



序章■東山御物の世界

第一章■紹鴎の時代

第二章■利休の時代

第三章■織部の時代

終章■佗び数寄の展開



さらに、参考展示として、茶道史からの視点だけでなく、陶磁史からみた「和物茶碗」の歴史を探

求するために、慶長年間頃の地附から出土した茶碗も併せて展示します。



今回の展覧会では、「名物」と称されたり、あるいはそれと同等の価値評価を得て伝来している作

品をできるだけ展示することに努めました。



同時にそれらの作品に付属する資料、仕投や収納箱も併 せて展示し、

名碗がいかに各時代の所有者に愛され、大切に保存され、伝えられてきたかを現代人に示す機会にしたいと思います。