〈解説文は全て独自で書いております。無断使用はご遠慮下さい。〉
★1985年第2刷発行。紙カバー付き。
★カバー＝表面に保管上のヤケ、スレ傷汚れやや
　　　　　有り。見開き、見返しにセロテープ貼り
　　　　　付け有り。
★本体＝三方にやや経年ヤケ、点シミ有り。
　　　　見開き、見返しにセロテープ貼り付け、
　　　　シミ汚れ、背の曲がり有り。

★★本文内に大きなシミ汚れ等無く、製本は堅牢、ご愛読に支障はございません。然し乍ら、40年近く前の希少な品です。セロテープ貼り付けや、微細な汚れ等ございます。気になる方はお避け下さい。

　安房直子氏の本なら間違いなし！と思うくらい大好きな作家様です。その分、この作品にこの趣の挿絵はちょっと、などと思ったりする作品もあるのですが。

　こちらは、お話の良さと、挿絵の素晴らしさが完全にマッチして、お互いに魅力を高め合う素敵な絵本になっています。

　少女あき子の可愛らしいこと！あき子のお婆ちゃんが、古いショールを壊して、宝物の魔法の青いボタンを付けてくれたマントの素敵なこと！

　数年前？にマント型のコートが流行りましたが、小さな子供さんのマント姿はとても可愛いと思うのです。小さな肩から裾広がりになるマント、可愛いさ満点です。

　青いマントに焦茶のスカート、そして青い靴下、あき子の挿絵をご覧ください。柔らかで、厚みがあるけど軽やかな様子が伝わる挿絵です。

　オマケに、魔法のボタンは喋ったりはしゃいだりするんです。ある時、ボタンが取れてしまい、バイバーイと転げていってしまいます。マントも吹き飛ばされて、あき子は追いかけて野原を走ります。

　すると、不思議の国のアリスのように、ボタンを売っているウサギに出会うのです。終始非協力的なアリスのウサギと違って、ボタン屋のウサギは一緒に魔法のボタンを追いかけてくれます。

　ボタンは大きな木の家に入り、あき子とウサギは忍び込みますが、その家の住人は誰だったでしょう？ドキドキ有り、やはり助けてくれる道連れがあると子供さんも安心して読めますね。

　大変古い本です。状態は、上記★書きと、画像よりご判断下さい。

　古書にご理解のある方との、嬉しいご縁を心よりお待ち致しております。