モーツァルト　2枚組

disc 1

①ヴァイオリン協奏曲第1番変ロ長調 K.207

②ヴァイオリン協奏曲第2番ニ長調 K.211

③ヴァイオリン協奏曲第4番ニ長調 K.218

disc 2

④ヴァイオリン協奏曲第3番ト長調 K.216

⑤ヴァイオリン協奏曲第5番イ長調 K.219『トルコ風』



イツァーク・パールマン（ヴァイオリン）

指揮：ジェイムズ・レヴァイン

ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団

録音：1982、85年　デジタル（セッション）



実に艶やかで健康的なパールマンのヴァイオリンと、レヴァイン＆ウィーン・フィルの明快な伴奏が描くモーツァルト。この愛すべき連作佳品がまさに水を得た魚のように生き生きと解き放たれ息づいて、魅力的な時間をもたらしてくれる快演です。



なぜパールマンにはいつも、温かい歌心を感じるのでしょうか。一音ずつが丁寧で、聴き手は懐に抱かれるような幸福感に包まれます。確かに彼は「技巧派」と呼ばれた時代もありました。けれどそれは左手のこと。ご存知のように彼は、椅子に腰掛けて弾きます。腰から下の不自由が、優しいボーイングを生み、歌がにじみだすのでしょう。表情がよそよそしくないのです。レヴァインのモーツァルトはいつもより清々しく聴こえます。



モーツァルトの若い頃の作品は、天真爛漫。そういった雰囲気が、ジーンと伝わってくる演奏です。パールマンのヴァイオリンは、とても美しい。豊饒に満ちた暖かい音。一方、レヴァインの指揮も、天真爛漫そのもの。一点の曇りもない。それに、オケはウィーン・フィル。こんなに贅沢な、モーツァルトのヴァイオリン協奏曲はありません。モーツァルトの５曲のヴァイオリン協奏曲は、短期間の間に５曲連続して作曲されたのも事実。それもかなり若い時。だから、有名な５番だけではなく、全部聴いていただきたいです。１番から５番まで聴くと、その作曲していた短い期間に、モーツァルトがすごい速さで成長していく過程がわかります。こんないい曲なのかと思い、モーツァルトの５曲すべてを聴いてみたくなるのが心情。バラバラに買うのは結構面倒なので、この際初めから全集を買うことをオススメします。



国内盤、帯無し、盤面傷無し 15



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