香港がまだ英国統治下にあった頃に製造されたフィルムカメラ「ハリーナ35 X」の後期型です。

前期型と比べると、鏡筒がスマートな円筒になり、巻き上げと同時にシャッターチャージが行われるように改良されています。

目測、フル手動の機械式カメラなので、スメナ8M等と同じくシンプルで使いやすいのが特徴です。絞りは絞って被写界深度を稼いでおくと撮りやすいと思います。


搭載レンズは「Halina Anastigmat 45mm f3.5」です。全群繰り出し、回転式ヘリコイドの単純なレンズになっております。

絞り羽に油シミありますが、手動絞りなので実用するだけならばおそらく問題はないです。

レンズ内は目視する限り、特にカビ等は無いように見えます。

シャッターは1/200、1/100、1/50、1/25、Bの5段速となっており、シンプルな設計です。

シャッター羽根は最初は粘っていましたが、分解清掃時にできるだけ羽根についた油は落としてあります。

もとはシャッターチャージ不能のジャンク品でしたが、シャッターとの連動機構を修理するにあたり遮光用の毛糸の再接着、シャッターボタンのぐらつきの改善、ファインダー内部の遮光紙追加、各種注油など、少し手を加えています。
特に1/50秒と1/25秒はシャッター音が小さくできているかと思います。

とはいえ半世紀以上の経年品、修理品ですので精度が出きっているかはわかりません。

レンズがノンコートらしく、フレアなど盛大に出ます。クラシカルな見た目と相まって楽しくスナップができるかと思います。

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