「人類と気候の10万年史

　過去に何が起きたのか、これから

　何が起こるのか」

中川 毅

講談社　ブルーバックスB-2004

2017年02月20日

￥ 920　218p

ISBN　9784065020043



現代とはまるで似ていない気候激変の

時代を生き延びてきた人類。福井県の

水月湖に堆積する「年縞」。何万年も

前の出来事を年輪のように１年刻みで

記録し、現在、年代測定の世界標準と

なっている。その年縞が明らかにした

のが、現代の温暖化を遙かにしのぐ

「激変する気候」だった。過去の精密

な記録から気候変動のメカニズムに

迫り、人類史のスケールで現代を

見つめなおす。



プロローグ　「想定」の限界

第１章　気候の歴史をさかのぼる

　いま起こっている変化／未来予測は

　どこまで信じられるか／　他3節

第２章　気候変動に法則性はあるのか

　グリーンランドに残された６万年前の

　記録／ミランコビッチ理論の限界／

　他６節

第３章　気候学のタイムマシン

　　　　―縞模様の地層「年縞」

　わずか数年で７℃の上昇／古気候

　学者は湖底を目指す／他４節

第４章　日本から生まれた世界標準

　奇跡の堆積物を手に入れる／

　パーフェクトな試料を目指せ／他４節

第５章　１５万年前から現代へ

　　　　―解明された太古の景色

　気候を分類する／花粉を通して見る

　過去の風景／他３節

第６章　過去の気候変動を再現する

　過去と現在を結びつける花粉データ／

　景色を気候に換算する／他４節

第７章　激動の気候史を生き抜いた人類

　1993年の冷夏／「異常」な年を

　生き抜く／他5節