幸田文の『ちぎれ雲』と『駅栗いくつ』

- 著者: 幸田文
- タイトル: ちぎれ雲
- タイトル: 駅栗いくつ
- シリーズ: F1, F5
- ISBN: 9784061962149, 9784061976450

「ちぎれ雲」
「おれが死んだら死んだとだけ思え、念仏一遍それで終る」死の惨さ厳しさに徹し、言葉を押さえて話す病床の父と露伴。16歳の折りに炊事一切をやれと命じた厳しい躾の露伴を初めて書いた、処女作品「雑記」、その死をみとった「終焉」、その他「旅をおもう」「父の七回忌に」「紙」等22篇。娘の眼で明治の文豪露伴を回想した著者最初期の随筆集。

「駅 栗いくつ」
「男と女のなかには距離がひそむ。親子のあいだにも寸法は残されている。駅も距離だし、国も距離だし、ことばも距離だし、風も著物も距離だ」（『駅』「さとがえり」）――男と女の縁、夫婦、親と子、幼な友達、嫁と姑。ささやかな日常の中に人生の機微を掬い取り、鮮やかに命を吹き込む、幸田文の強靱な感性。連作的随筆『駅』の１２章と小説『栗いくつ』を収録。

★講談社文芸文庫。「駅 栗いくつ」は初版。「ちぎれ雲」は重版

★中古本、本にヤケ、シミ、汚れ有ります。

★それではよろしくお願い致します。