インドマニハール産のルチルインクォーツ原石です。
ルチルインクォーツ(ルチルクォーツ)は人気の高い石で、加工されてビーズ等の商品にされています。特に黄金色のゴールデンルチルは「金銭(金線)かを入る」との意味具合から、非常に人気が高く、また高価な物となっています。
ルチルインクォーツは鉱物的にはかなり珍しい部類で、産地も限定されています。ブラジルやネパール、インド、パキスタンのヒマラヤ地域でしか産出されていません。アフリカや北アメリカでも産出はあるますが、稀に出る程度です。
ブラジルのバイーヤ州のNovo Horizonteが一大産地ですが、近年の大量の採掘により、産出量がかなり落ちていると聞いています。採掘された原石は殆ど中国に渡り、加工されていました。しかし、良い原石が手に入り辛くなり、良質な加工品は非常に価格高騰しています。
このマニハール産のルチルは、ブラジル産と雰囲気は違いますが、ルチルがびっしりと入った原石で、この産地としては大変良質なルチルインクォーツです。ヒマラヤ地域のルチルインクォーツはブラジルの大陸的な鉱床と違い、ポケット毎の産出になり、採れる量が少ない傾向にあります。また、ポケット毎に差違があり、ルチルの入り方が異なります。
このポケットのルチルインクォーツは、板状のクローライトの層からルチルが生えて、まるで黄金の芝生の様なインクルージョンで、少量の産出がありました。そのロットの中で板状でない個体がこの標本です。他のポケットの産出の物が混ざった可能性は有りますが、いずれにしろ貴重な標本と思います。小さなポイントですが、クローライトによる洞窟が見られ、マニハール特有の透明感があります。ワイヤーで巻いたりしたら良いアクセサリーになると思います。

28.1×23.7×16.1mm 9.36g

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