「黒死病 ペストの中世史」

野中 邦子 / ジョン・ケリー

定価: ￥ 1400

(中公文庫)



#野中邦子 #野中_邦子 #ジョン・ケリー #本 #歴史／世界史



他の本とまとめて購入いただける方はコメントにてお知らせください。まとめて送料が安くなる時はその分値引きします。



「この本は未来の探求として始まり、過去の調査として終わった」と綴られるぼど多岐にわたり解説している。当時、ペストは発症すると皮膚に黒い斑点を生じて死に至るところから、黒死病(Black Death)と呼ばれ、恐れられた。ペストは元々はネズミなどの齧歯類の病気で、人間に広まるような病気でなかったが、移動手段の発達により遠方に運ばれ、感染者が増える様になる。黒死病以前の欧州は経済の停滞や不潔な環境、伝染病や飢饉など不安定な環境、そしてガチガチな宗教観や遅れてる中世の医学、様々なファクターが積み重なって大流行。黒死病が猛威を振るった時代、人の生き方、公衆衛生、健康観念、地域性、国民性、楽観的か徹底的か、飢饉や戦争等との関連、指導者のレベルと対応等によって、こんなに生死が左右されるのか、まざまざと見せつけられる。歴史は教訓になるのか。現代のコロナ禍は、この時代をどれだけ教訓にできたのか。非常に参考になる本。