feel good　快適な努力で最高の成果を上げる方法
アリ・アブダール
定価: ￥ 2090

本書では、著者が医師として働く中で遭遇した苦境を乗り越えるために編み出した「フィールグッド・プロダクティビティ」という生産性のアプローチについて紹介。このアプローチは、ただがむしゃらに努力するのではなく、ポジティブな感情を活かして仕事の効率を高めることに焦点を当てている。

人は、仕事に没頭しているときや、魅力的な人たちに囲まれているとき、エネルギーが漲っている。エネルギーとは、やる気や集中力、インスピレーションなどメンタルから生じる力である。
では、このエネルギーの源は何か。それは良い気分（feel good）である。ポジティブな感情は、エンドルフィン、セロトニン、ドーパミン、オキシトシンという4種類のホルモンと結びついており、これらは人が何かを成し遂げるのを助けてくれる。つまり、良い気分は、エネルギーを高め、生産性を上げるのだ。

また、良い気分はストレスを軽減することが、様々な実験によりわかっている。何より、良い気分の最大の変化は、人生を豊かにするというものだ。ある心理学者のチームの研究によれば、「成功は人を幸せにするのか、それとも幸せな人が成功するのか？」という問いに対して、「ポジティブな感情を頻繁に経験する人は、社交的で楽観的で創造的であるばかりか、多くを達成する」ことがわかったのだ。ここから導かれることは、「人は成功するから気分が良くなるのではない。気分が良いから成功する」のである。

では、具体的にどうやって「良い気分」を高めればいいのか。

本書では、そのための方法を54の視点から紹介している。例えば、「冒険心を持って仕事にアプローチする」「好みのキャラクターになりきる」「感情に『ラベル』を貼る」「プロセスをコントロールする」「先延ばししてしまった自分を許す」等々……。これらは、実際に著者が研究し実験することで、ストレス軽減させ、生産性を上げられることが実証されている。