種類···陶器

種類···陶器

焼き物···壺屋焼
壺屋の焼き物(ヤチムン)は、マンガン釉薬を用いたり、釉薬を使わずにそのまま焼き上げる「荒焼(アラヤチ)」と、多様な釉薬を用いて色鮮やかな模様をつけるなどして焼き上げる「上焼(ジョーヤチ)」に分類されます。

大正末期ごろ、世界の不況に煽られて多くの壺屋窯元が窮地に立たされ、特に民生品としての壺屋陶器は存続の危機となりました。
一方その頃、本土の知識人たちを中心に、民間の道具に美しさを見出す「民芸運動」が起こり、生活に根ざした道具の芸術性が注目され始めました。

琉球古典焼きは、琉球の伝統的なやちむんの中に、日本においては当時の流行の最先端であったオリエンタルなデザインを取り入れて作成された新しい時代のやちむんでした。
大正末期から昭和初期にかけて全体で二十万点あまりが作成され、本土に渡ったと言われています。

その際に取り入れられたオリエンタルなデザインは後々の壺屋焼にも採用され、現在に至るまで琉球のやちむんにデザイン的影響を与え続けています。

こちらは、琉球古典焼き生産の中期-後期ごろに作成された卓上サイズのシーサーです。

古典焼きの作品は皿や壺などが多く、シーサーの生産はごく少数に限られたようで、現存数が少なく、一部のコレクターによって収蔵されているのみとなっている大変珍しいお品物です。


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