指揮：ヴィルヘルム・フルトヴェングラー

ルツェルン祝祭管弦楽団①②③④

フィルハーモニア管弦楽団⑤

disc 1

①ブラームス：ヴァイオリン協奏曲ニ長調op.77

　イェフディ・メニューイン（ヴァイオリン）

　録音：1949年10月7日

②シューマン: 交響曲 第4番 ニ短調 作品 120

　録音：1953年8月26日 (ライヴ)

disc 2

③ベートーヴェン：交響曲 第3番 変ホ長調 作品 55「英雄」

　録音: 1953年8月26日（ライヴ）

④ベートーヴェン：交響曲第7番のリハーサル

　録音：1951年8月15日

⑤ベートーヴェン：交響曲第9番『合唱』フィナーレより

　録音：1954年8月22日



この2枚組の白眉は、同日のコンサートで演奏されたシューマンとベートーヴェンの「英雄」です。シューマンの「第4番」は有名なDGG録音の3ヶ月後、ルツェルン音楽祭で指揮したライヴ。ライヴにこそ本領を発揮すると言われたフルトヴェングラーの特質が如実に捉えられるもので、ほの暗いロマンに彩られた、生命力みなぎる名演。同じ日の後半のプログラム「英雄」はそれまで全く存在が知られていなかったが、1996年に仏フルトヴェングラー協会が公式にCD化し、世界中のフルトヴェングラー・ファンを驚かせたものである。最晩年とは思えないほどエネルギッシュで、実に堂々とした解釈が素晴らしい。 (この音源は協会員によるエアチェック録音、第4楽章の一部に20秒間ラジオ音が混入しています)



音楽評論家：宇野功芳氏

「シューマンの第4番は、完璧無類のグラモフォンの後に聴いても引けを取らない名演だ。録音は濁り気味だが、なんといってもライヴの音がするのである。音に命がこもっているのである。（中略）やはり気迫が違うのだ。第1楽章の出だしもそうだし、フィナーレ冒頭の弦の刻みの生きていること、主部の第1主題の語りかけなど、ベルリン盤を上回る。」

「フルトヴェングラーが録音した最後の英雄である。第1楽章のものすごい気迫で開始される。最初の和音だけをとれば、これが今までのベストといえよう。(中略）52年のスタジオ録音の次に選ぶべきものは、この53年盤、続いては44年盤と50年盤を是非もっていたい。」



輸入盤、盤面傷無し、プラケースすれあり　FURT1088-89



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