クリフォード・ギアツの経済学: アジア研究と経済理論の間で
(社会科学の冒険 )
著者: 原洋之介
価格: 1800円
リブロポート

天にシミ、埃汚れ。
表紙・背・裏表紙にヤケ、スレ汚れ。
背に色あせ。
帯に傷み。
カバー裏にシミ。
地にスレ汚れ。

【内容】
クリフォード・ギアツの作品の解読書。
また経済内と経済外、あるいは市場経済内とその外、との関係についての考察。

最近の潮流は、市場経済には固有の自己調整機能がそなわっているという命題は決して自明のものではない、と主張する。

非市場的制度・慣習が市場経済の成立とパフォーマンスに対して積極的な役割をはたしうるとする認識が生まれている。

【目次】
■序　アジア研究と経済理論の間
1　南アジア諸国における経済秩序の変容　
高度経済成長の実現
経済発展論の新たなる構図の必要性

2　セオドア・シュルツとギアツ
シュルツの文化学
ギアツの経済学

■I　ギアツの経済学の構図
1　ギアツの方法
経済のパフォーマンスよりは構造を
ギアツのモデル・ビルディング

2　ギアツの構図
アバンガン・サントリ・プリヤイ
デサ・バザール・企業型経済
ギアツの経済学を解読する

■II　バザール
1　バザール経済論
社会のすき間から入りこんだバザール　　バザール経済内取引
ギアツ以降のバザール経済論

2　価格形成理論におけるバザール経済の位置
取引所とフル・コスト原理
取引所とバザール経済
バザール経済論

■III　デサ
1　インボリューション論争
ギアツの農業のインボリューション論　　
ギアツ批判
スラマタン・ルクン・貧困の共有

2　モラル・エコノミー論争
スコット「モラル・エコノミー論」
ポプキン「ポリティカル・エコノミー論」　　
論争の含意
デサ経済論再考

■IV　企業型経済
1　企業型経済論
バザール経済内での企業型経済の形成
「モジョクト」とバリ

2　工業化と労働市場の構造変化
二者関係と労働市場
企業型内部組織と二者関係原理との習合

■V　経済ナショナリズム
1　ギアツの政治学
2　
タイの経済ナショナリズム
開発経済学への疑問

■文献

■VI　ギアツの経済学の周辺
『経済発展理論』鳥居泰彦
『文明としてのイエ社会』村上泰亮・公文俊平・佐藤誠三郎
『経済発展理論――実証研究』

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