池井戸潤による政治をテーマにしたコメディ小説『民王』

シリアスな政治ドラマに、池井戸作品らしいテンポのいい会話劇と痛烈な社会風刺が混じったエンタメ小説です。
テレビドラマ化もされ、人気の高い作品です。

★タバコ喫煙なし、ペット飼育なし、香水使用なしです。
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■ あらすじ（ネタバレなし）
現職総理大臣・武藤泰山と、その息子で大学生の翔が、ある日突然 身体が入れ替わってしまう。
翔は教育も教養も政治機転もなく、まったく政治に向いていないタイプ。一方の総理はワンマンで豪快な職人気質。
政治の世界で右往左往しながらも、二人は次第に “自分ではない誰かの立場” を体感し、変化し始める――。
入れ替わりの裏には、国の闇に関わる「大きな秘密」が潜んでおり、物語は一気に加速していく。

● 池井戸作品特有の「痛快さ」
権威ある政治家たちが、常識外れの状況で動揺したり暴走したりする様子は痛快。
翔の「総理としての迷走」や、周囲の官僚たちのツッコミが秀逸です。

● 読みやすくテンポが良い
池井戸作品の中では比較的ライトで読みやすく、展開もコミカル。

● 社会風刺が効いている
政治への問題提起（不正、忖度、情報操作など）がコミカルに描かれつつ、核心は鋭い。
笑えて面白いのに、読後に “考えさせられる” 作品。

読み終わった後、主人公たちの変化にちょっと胸が熱くなり、「政治って、こうなってほしいな」
という気持ちがふわっと残ります。
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