１９４０年代製ゼンマイ式船舶時計です。経年約８０年ですが、目立つ汚れやキズは少なく動作も良好なビンテージ品です。

なお、文字盤のレッドゾーン（沈黙時間）や２本目の短針などは船舶時計特有の興味深いものです。詳細はネットなどを参照下さい。



文字盤には、上に「ＣＨＬＳＥＡ　ＣＬＯＣＫ　ＣＯ．ＢＯＳＴＯＮ」、下に「Ｕ．Ｓ．ＭＡＲＩＴＩＭＥ　ＣＯＭＭＩＳＳＩＯＮ」が。ボストンの時計会社「チェルシー社」、和名「米国海事委員会」の概要は次の通りです。



「チェルシー社」は、１８９７年創業の米国の大手老舗時計メーカーの一つで、１世紀以上にわたり同社の技師が世界的に精巧な時計を設計・製造してきた歴史があり、船舶時計の老舗でも。現在もマサチューセッツ州ボストン本社で事業継続。なお、ボストンは古くから造船産業の拠点で船舶関連産業の集積地。



「米国海事委員会（ＭＡＲＣＯＭ ）」は、１９３６ 年商船法によって設立された米国連邦政府の独立執行機関であり、１９５０ 年 に廃止されたが、この委員会は、第一次世界大戦以来存在していた米国海運委員会に引き継がれる。



径や高さ、重さはおよそ次の通りです。

文字盤（ガラス面）１３５ｍｍΦ、底面１９３ｍｍΦ、高さ６８ｍｍ、重さは１３６０ｇです。

文字盤には経年の証の汚れや変色は否めませんが、ガラス面の透明度は良好で、キズやヒビなどはほぼありません。

外枠は、防錆のため金属ではなく硬質樹脂、ベークライトと思われます。汚れやキズは少なく、底面の浮き加工の社名近くに、手書きの数字列「４２８１６５」の跡が、シリアル番号のようです。同社の番号記録から、「２５６２３６～４７２７６５」は「１９４０～１９４４年」の製年であり、出品の船舶時計は１９４３～４４年製と推定、経年約８０年のビンテージ品と考えられます。



付属の巻き鍵でゼンマイを巻き上げると、秒針が動き出し、長短３針の動きも特に問題ありませんが、ゼンマイの巻き上げ過ぎには注意下さい。

経年品で、分解修理の有無も不明のため、性能・精度保証が出来ない点はご了承下さい。



米国の大手老舗時計メーカーである「チェルシー社」の１９４０年代製造のゼンマイ式船舶時計です。「米国海事委員会（ＭＡＲＣＯＭ ）」の名入り、経年約８０年ですが外観・動作とも良好な状態のビンテージ品です。時計としても、デスプレイとしても存在感抜群です。