◇書籍「소년이 온다」(少年が来る)　ハンガン著
　繊細な感受性と緻密な文章で人間の存在の本質を探ってきた、作家韓江のベストセラー小説

◇1980年5月の光州事件当時15歳の少年の物語。
　戒厳軍に対抗して戦った中学生と周辺人物達、残された人々の苦しむ内面が描かれており、弾圧に関する表現は読んでいてつらいかもしれませんが、光州出身の著者の伝えようという覚悟が感じられると思います。

◇「タクシー運転手」や「光州5·18」、「ソウルの春」などの映画がきっかけで韓国の民主化運動の歴史を知った方も多いのでは？
12月の戒厳令発布を目にした今、決して歴史上だけではない現代にもつながる話として、読んでおきたい作品

[著者略歴］
ハン・ガン　Han Kang　한강
1970年、韓国・光州生まれ。延世大学国文学科卒業。2005年、三つの中篇小説をまとめた『菜食主義者』で韓国最高峰の文学賞である李箱文学賞を受賞、同作で16年にアジア人初の国際ブッカー賞を受賞。17年、『少年が来る』でイタリアのマラパルテ賞を受賞、23年、『別れを告げない』でフランスのメディシス賞（外国小説部門）を韓国人として初めて受賞し、24年にフランスのエミール・ギメ・アジア文学賞を受賞。アジア女性初のノーベル文学賞受賞。
　
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