バッハ　マルコ受難曲
サイモン・ハーイズ編
ロイ・グッドマン

ロジャーズ・カヴィ＝クランプ（t）
ゴードン・ジョーンズ（br）
コナー・バロウズ（B-sop）
ディヴィッド・ジェイムズ（CT）
ポール・アグニュー（t）
テッポ・テロネン（br）

ロイ・グッドマン /
ヨーロッパ連合バロック管
フィンランド・リング・アンサンブル

96年録音

CD2枚　Brilliant Classics 99049
96年発売　製造国記載なし
ブックレットなし

バッハのマルコ受難曲の復元については、Webで読める加藤拓未「20 世紀におけるJ. S. バッハ《マルコ受難曲》BWV247 の復元・補完の歴史」に、わかりやすくまとめられています。

この曲、1713年と44年に演奏された際の、2回分の歌詞の史料のみが残り、その検討研究から、他作の転用で構成された作品と判明。

コラール、アリアは、具体に特定できる曲もあるようですが、レチタティーヴォ部分は手掛かりがなく、この復元が課題のひとつのようです。

原曲が特定できると考えられる部分のトルソにとどめた、バッハ協会の会長も務めた合唱指揮者ディートハルト・ヘルマン(1922-1999)の1964年の復元版が端緒で、以降、30ほどの版があるそうです。

録音ではコープマン盤やサヴァール盤が知られていますが、ここてはグッドマン盤。

復元補筆はサイモン・ハーイズ(Simon Heighes 1962-)による、1993年の版。ハーイズはBBCの構成を務めたこともある作曲家・作家で、自身指揮者として、H.v.ビンゲンのアルバムなども録音しています。

20世紀音楽の手法を織り交ぜる復元ではなく、ヘルマン版を踏まえた伝統的な手法による、全曲の復元で、1部23曲、2部23曲の構成。

レチタティーヴォは、ボン生まれの合唱指揮者アルブレヒト・ハウプト(1929-)による1967年の復元版と同様、バッハも演奏したラインハルト・カイザー(1674-1739)のマルコ受難曲をふまえ、一部ハーイズが作曲しています。復元版としてはオーソドックスな構成です。

ケースに細かい汚れ、キズあり。当方の機器では再生に問題なし。素人保管。

よろしくお願いします。