1971年7月18日、ハリウッドパラデゥームでのCTIサマーコンサート。CTIの副社長がメンバーを呼び上げる中「インプレッションズ」２３分あまりの熱演でスタート。ヒューバート・ロウズのピッコロが冴える「ファイアー＆レイン」。「レッドクレイ」はLPの時にはベンソンのソロが始まったところでB面にひっくり返さなくてはならず、テープにダビングして“完成”を喜んだものでした。オリジナルでは「ブルースウエスト」と「リヴィングウエスト」が２枚目に収録されていたのですが、今回は、構成が替り「ソーホアット」から「ヒアーズ　ザット　レイニーデイ」「イッツ　トゥ　レイト」も国内盤未収録でタレンティーンとクロフォードがバックでアンサンブルやっているなどは・・・。おかげで先述の長尺の２曲ともに輝きを増しました。スタジオ録音と違った魅力の新たに加わった「ストレートライフ」に至る２時間半。一気に楽しめました。
　ジャケットのメンバーの一番上にジョージ・ベンソンの名があります。「看板に偽りなし」。ジョニー・ハモンドとの相性はもちろん、ジム・ホールを彷彿とさせる部分もあって、ハバードのラッパが聞ければ「もう満足」な私にとっても大収穫。ジャケ裏写真がカッコいいタレンティーン。最近はふた周りくらい大きくなったロウズ。クロフォード節も聞けます。カーター、コブハム、アイアートゥも元気溌剌。追加曲が「ボーナス」ではなくて、LPの制約を超えて、再構成＝本来の意味でリストラクションすることでライブ物の掘り起こしに新たな方向を示し、何より１曲１曲の構成と各人のソロの充実がライヴ盤の傑作になったと思います。

演奏は錚々たるメンバーです。
写真7を参照下さい。

曲目リスト

ディスク： 1
1 インプレッションズ
2 ファイアー・アンド・レイン
3 レッド・クレイ
4 ブルース・ウェスト
5 ソー・ホワット

ディスク： 2
1 ヒァーズ・ザット・レイニー・デイ
2 イッツ・トゥー・レイト
3 シュガー
4 リーヴィング・ウェスト
5 ストレート・ライフ