昭和51年7月、国鉄再建法が施行前、「ブルトレブーム」真っ只中の交通公社の大型時刻表。



この当時の夏の国鉄では海水浴輸送として房総や羽越線などあちこちに臨時列車が運転されていた時代。

国鉄のキャンペーンはDISCOVER JAPAN時代。東海道新幹線は前年に岡山～博多間が延長開通したばかりで、まだ0系が大活躍。



北海道や九州には網の目のようにローカル線が張り巡らされ、それらの終着駅や途中駅を結ぶ路線バスも多数。筑豊や北海道の炭鉱路線は斜陽ながらも残っていました。



幹線、本線には寝台特急だけでなく、寝台急行、山陰や紀勢本線、長崎行きの夜行鈍行、ムーンライトの前身となる夜行快速も走り、青函連絡船と宇高連絡船も現役。



旧型客車による鈍行列車もまだ全国各地に残されており、巻末のピンクのページの列車編成表では、長大編成や食堂車を連結した列車もあることがわかります。



ローカル私鉄は古典車両が多く活躍し、北恵那鉄道や、富山地方鉄道射水線、北陸鉄道能美線、福井鉄道南越線なども営業中で時刻が記載。



航路は、JALは大きな空港にしか飛んでおらず、ANAはジャンボ導入前でロッキードトライスターが全盛ながらも地方路線ではYS-11がバリバリ現役。TDA東亜国内空港も健在。地方から地方への路線もあり「えっ？こんな夢のような地方～地方路線があったの？」とびっくり。



北海道ワイドなど懐かしい周遊券の数々も掲載されている古き良き時代、スーツさんもあこがれる国鉄末期の旅へタイムスリップしてみませんか？



表紙に綴じ部側に日焼け、背表紙に茶色い点シミ、小口の経年ヤケはありますが、中身の使用感は少なく時刻部分の書き込みもありません。全体的に丁寧に扱われており、1970年代の物としては比較的良いコンディションかと思われます。



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