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こちらは鼈甲の黒甲に本漆金蒔絵で鳳凰と菊、藤が描かれたかんざしとなります。

大振りの見事なお品です。

作者の玉鳳について、分かっていることは少ないですが、いずれも王朝風の見事な作品ばかりです。

鳳凰菊藤文様
吉祥の象徴である鳳凰と、高潔な花として知られる菊、そして生命力溢れる藤の花を組み合わせた、非常にめでたい文様です。

* 鳳凰: 中国の伝説上の瑞鳥であり、百鳥の長とされています。平和の象徴であり、不死や再生、そして高い地位や権力をもたらすと言われています。
* 菊: 中国では不老長寿の象徴であり、日本でも高貴な花として重宝されてきました。高潔な精神、長寿、そして邪気を払う力があると信じられてきました。
* 藤: 生命力の象徴であり、子孫繁栄や夫婦の円満を祈る意味合いがあります。また、藤棚のように広がる様子から、家系が繁栄することを願う意味も込められています。

これらのモチーフが組み合わさることで、鳳凰菊藤文様は以下のような意味を持つようになります。
* 長寿と繁栄: 菊の不老長寿、藤の生命力、そして鳳凰の再生を象徴する力によって、長寿と繁栄がもたらされると考えられていました。
* 高貴な身分: 鳳凰は百鳥の長であり、菊も高貴な花として扱われてきたため、この文様は高い身分や地位を表すものでした。
* 邪気払い: 菊には邪気を払う力があると信じられており、鳳凰の力も相まって、悪霊や災いを防ぐお守りとして用いられてきました。

鳳凰菊藤文様は、長寿、繁栄、そして高貴な身分を象徴する、非常にめでたい文様です。それぞれのモチーフが持つ意味合いと、それらが組み合わさることで生まれる深遠な世界観は、見るものに感動を与えてくれます。

べっ甲は虫食いや劣化などもなく綺麗な状態です。

着物だけでなくドレスに似合うお品です。
是非、式典やパーティーにお使い下さい。

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